フィラリアのお薬は最後まで!!

「フィラリアの薬はいつまで飲ませればいいですか」

この時期、飼い主さまからよくこのご質問を頂きます。
春の投与開始の時期は、きっちり飲ませていても
秋になり蚊も見かけなくなるとつい投薬を忘れがちになります。
でも、フィラリアの薬は最後の投薬がとても重要
なんです。

そこで、フィラリアの薬について少しお話しようと思います。

フィラリアのお薬は、予防薬(感染しないようにする薬)と思われがちですが
実際は駆虫薬(感染して体内に入った虫を殺す薬)です。
体内にフィラリアの仔虫が侵入しないようにする薬でもありませんし、
蚊に刺されないようにする薬でもありません。

蚊の吸血時に体内に侵入した仔虫は、皮膚の下で少しずつ成長をしていき、
約3カ月かけて成虫になり血管や心臓に寄生し、フィラリア症発症となります。
毎月飲ませるフィラリアのお薬は、皮膚の下で成長過程にある仔虫によく効く駆虫薬で、
感染した仔虫が成虫になるのを妨ぎフィラリア症になることを予防するお薬です。
つまり、11月に飲ませるフィラリアの薬は10月に蚊に刺されて感染した(かもしれない)
フィラリアの仔虫をやっつけるために飲ませるのです。
1カ月前はまだ蚊が飛んでいたかも・・と考えると秋の投薬の重要性がわかっていただけたでしょうか。

また、蚊の体内でフィラリアが感染可能となるのは、ある程度の気温が必要となるので、
過去の平均気温から算出した犬フィラリア感染期間(HDU)という数値を参考に
投薬の期間を決めていきます。

ちなみに、今年2012年の宮崎県のHDUは、推定感染開始日は4月20日
推定感染終了日は11月23日となっています。

12月までのフィラリア予防薬の投与をおすすめします。

ブドウ中毒に注意!!

 店頭には色鮮やかな果物が並ぶ季節ですね。
まさに、食欲の秋!
ワンちゃんもネコちゃんも夏バテから一転、食欲モリモリの季節です。

「おいしそうな果物、うちのワンちゃんにも分けてあげたい」
そう思われる飼い主さまも少ないくないはず

でも、ちょっと待って下さい!!!

秋の果物の王様、ブドウはワンちゃんに中毒を起こす恐れがあります。
玉ねぎ中毒やチョコレート中毒はご存じの方も多いと思いますが
ブドウ中毒に関しては知らない方も多いのでは?
ブドウ中毒はここ数年海外で多くみられ、日本でも報告されています。
ブドウ摂取後、72時間以内に嘔吐などの症状のほか、急性腎不全をおこし
 
最悪の場合は死にいたるというもので、生のブドウのほかレーズンでも起こります。
まだ不明な部分も多く、摂取量や犬種、体質などで症状のない場合もあります。
なお、ネコちゃんのブドウに関する中毒については今のところ分かっていません。
 

私たちにとってはとっても美味しいブドウですが、ワンちゃんには危険な果物。
ご家庭で楽しむ際はワンちゃんの誤食にくれぐれもご注意くださいね。

車酔いしませんか?

 秋の行楽シーズンがやってきました。
お出かけにワンちゃんを連れていく方も多いのではないでしょうか?
飼い主さんとのお出かけはワンちゃんも大好き!
ぜひいろんな場所へ連れて行きたいところですが・・・

「うちのこ、車酔いをしてしまうんです」

こんなご相談をよく受けます。
車に乗りしばらくすると、よだれがタラタラ、
不安でオロオロ、しまいに朝ごはんを嘔吐・・・
楽しいはずのドライブも、それどころではなくなってしまいますよね。

ワンちゃんの車酔いも基本的にはヒトと一緒で三半規管の刺激によります。
さらに、精神的な要素も加わることが多いです。

三半規管対策としては、①やさしい運転を心掛ける、②休みの時間を多く設ける
③動かないよう固定したケージに入れる、などでしょうか?
また、食事も1時間以上前に済ませたり、少量にとどめたりしておきましょう。

精神的な要素とは、車自体に慣れておらずエンジン音や振動に不安になったり、
車に乗るイコール病院に行く、であったりして車に恐怖心がある、などです。
後者の理由は、私たち病院スタッフにとっては寂しいことですが結構当てはまります。
この精神的なものは、慣れによって克服していきましょう。
エンジンのかかってない車に数分乗せることから始まり、
家の周りを一周、近所の公園、などどんどん距離を伸ばしていきましょう。
着いた先では、ボール遊びなど楽しい事をして、車に乗るイコール楽しい!怖くない!
ということを辛抱づよく教えていきましょう。

ただ、なかなか改善せず嘔吐がひどかったり、長距離のドライブで心配な場合には
動物用の酔い止めの薬もありますので、ぜひご相談くださいね。
以前の酔い止めは眠くなる作用があり、着いた先でもフラフラなんてこともありましたが
最近眠気のでない酔い止めの薬が発売されましたので、その心配もありません。

ぜひ、ワンちゃんとのドライブで楽しい時間をお過ごしください。

ワンちゃんも夏バテ・・・

梅雨も終わりに近づき、いよいよ夏の暑さも本番となってきました。

急激な気温の変化で「食欲がないなぁ」「体がだるいなぁ」なんてこと感じますよね。
こういった季節の変わり目に体調を崩すのは人も動物も同じです。
この時期、動物病院には夏バテ症状をしめすワンちゃんが多く来院します。

毛皮をきたワンちゃんにとって、とても苦手な季節が夏。
ヒトのように汗をかいて体温を下げられないワンちゃんは、
短時間でも熱中症の危険があり命を落とすワンちゃんも少なくないのが現状です。
熱中症までいかなくても、「食欲があまりない」「元気がない」「嘔吐した」など
夏バテになってしまうワンちゃんは多いものです。

夏バテかな・・・と思ったら、
温度だけでなく湿度もチェックしてみてください。
風通しを改善したり、留守番でのエアコンの使用を検討してみてください。
また、脱水にならないよう水分を十分与えてください。
食欲があまりないようであれば、一部をウェットフードにしてみたりドライフードに肉の  ゆで汁をかけたりして食事からも水分を取れるようにしてもいいかもしれません。

多くは、暑さに体が慣れてきたり、休養をとることで症状は落ち着きますが
一部には内臓の病気が隠れていて重症になることも。
夏バテ症状が続くようなら一度病院での診察をおすすめします。

ところで、ネコちゃんは、というと祖先が砂漠出身ということもあってか
ワンちゃんに比べ夏バテにはなりにくいようです。
しかし、ネコちゃんでも閉め切った室内での長時間のお留守番では、
体調を崩すこともありますのでご注意くださいね。